株式会社フォーラル

ひかりちゃん学級

Hikari chan's Class

薬の飲ませ方

こどもの舌は大人に比べると味を感じる味蕾(みらい)という器官を3倍持っているため、大人の3倍味覚が優れていると言われています。つまり、大人には気にならない味を敏感に感じ取ってしまいます。
こどもの舌が酸味や苦味のあるものを感じとると、脳が腐敗物・毒物が体内へ入ってきたとみなし、本能的に吐き出そうとしてしまいます。
ですので、できるだけ薬の味を感じさせずに飲ませてあげられれば、嫌な思いをせず薬の時間を嫌いになりにくくなるはずです。

気をつけること

・ミルクや母乳、栄養源となるものに混ぜない
栄養源の主となるものに混ぜてしまうと、味が変わって嫌いになってしまう恐れがあるのでなるべく控えてください。

・泣いている時に無理に飲ませない
無理やり飲ませようとすると気管に入ってしまうことがあるので注意。食後でなくてはならないお薬はそんなに多くありません。食事に関係なくても構わないので、一旦休んで落ち着いてからリトライしてみてください。

・粉薬を溶かす場合は飲ませる直前に溶かす
溶かしたあと時間が経つと、味が変化したり、薬の効き目が落ちることがあるので注意。

・粉薬の種類によって混ぜるものを変える
組み合わせによって「飲みやすくなるもの」「苦みが強くなるもの」があるので注意。薬剤師に相談してください。

飲ませ方

栄養摂取が主にミルクや母乳の時期

・粉薬はペースト状にして頬の内側又は、上あごに塗る
水を1滴ずつ加えペースト状に練って上あごや内頬に塗ります。その後に水やお茶、ジュース、ミルクなどを飲ませて流し込んでください。

・スポイトを使う
舌の下部分や内頬に向かって入れてあげれば、むせたり吐き出すことも少なくなります。粉薬の場合は完全に水などで溶いてシロップ状にし、スポイトで口の中に入れてあげます。

栄養摂取が主に離乳食以降の時期

・ゼリーに混ぜる
服薬ゼリーを使ってみるのも方法の一つです。薬を一口ずつゼリーに包み込んで(ゼリーの上に薬を乗せ、さらにゼリーを上からかぶせ薬を包み込みます)飲ませると味がわかりにくくなります。

・アイスクリーム、プリン、ジャム、チョコレート、練乳など甘いものに混ぜる
どうしても飲めない場合はこれらがおすすめです。苦い抗生剤でも味がわかりにくくなります。“飲む”よりも“食べる”感覚に近くなります。

・ストローで飲ませる
ストローを使って飲み物が飲める子は、薬を水で溶いたものにストローを入れて渡すと自分から飲んでくれます。自分の意思で飲むので吐き出すことも少なくなる可能性が高いです。

・味噌汁、のりの佃煮などしょっぱいものに混ぜる
薬の甘さが苦手な子には食事に混ぜてしまうのも方法の一つです。食べきれる量に混ぜてください。

・説得する、飲めたらほめる
ある程度聞き分けが良くなったら、「このお薬は大事なお薬なんだよ。お薬頑張って飲んで早く治そうね。」と説得すると意外と飲む気になってくれることがあります。
飲めたときには、できたことをたくさんほめてあげてください。子供の自信につながると次からも飲んでくれるようになります。

その他

・飲む時間をずらす
薬を飲ませようとしたら満腹で飲まない、薬の時間なのに寝てしまっているなど決まった時間に飲めないこともあるかもしれません。薬を飲ませる時間は厳密ではなくても大丈夫です。時間が空いていれば、起きているときや空腹のときなど飲ませられるときで構いません。薬を続けて飲ませることを考えてください。

・冷やす
冷たくすると味を感じにくくなります。

・薬の中には時間を守らなくてはならない薬もあるので気を付けてください。
・酸味のある物と混ぜると苦味が増してしまうものもあるので注意してください。
・カルシウムの多い牛乳やヨーグルトなどと飲み合わせが悪いものもあるので注意してください。

飲み合わせなどわからないことがありましたら、薬剤師へお気軽にご相談下さい。