株式会社フォーラル

ひかりちゃん学級

Hikari chan's Class

薬の副作用

副作用は薬を使用すると必ず起こるわけではありません。薬の性質・使い方・飲み合わせや、本人の体質・生活習慣・その時の体調によっても症状の現れ方には個人差があります。

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副作用かな?と気になったとき…受診のめやす

副作用は、ひどくなる前に治療することが大切です。副作用に早く気づくためには、服用する薬で起こりやすい副作用について事前に知っておくことが大切です。
以下では、主に風邪で処方される薬の副作用について紹介しています。

アナフィラキシー(ショック症状)

正しい薬の使い方をしていてもアレルギーを起こすことがあります。アレルギーは予測不可能でいつ誰に生じるかわかりません。中でも短時間に全身に現れる激しい急性のアレルギー反応のことをアナフィラキシーといいます。
主な症状は、発疹・かゆみ・腫れなどの皮膚症状、吐き気・腹痛・下痢などの消化器症状、そして息ができないなどの呼吸器症状があります。生命を脅かす可能性があるので早急に受診しましょう。

抗生物質(下痢)

抗生物質は細菌をやっつける薬です。薬を服用することで有害な細菌と一緒に善玉菌である腸内細菌もやっつけてしまうため、腸内環境のバランスが崩れて下痢を起こしてしまうことがあります。抗生物質が原因の下痢であれば一時的なものなので、服用を終えれば回復します。細菌をやっつけるためには、服用を止めてしまうより飲みきることが大切です。
適切な使い方であればあまり心配はいりませんが、水下痢を繰り返し、脱水症状を起こしそうな場合には早急に受診しましょう。

抗アレルギー薬(眠気)

くしゃみや鼻水などのアレルギー症状が起こる原因物質のヒスタミンは、眠気を抑えて覚醒を促す働きを体内でしているため抗アレルギー薬を服用すると眠気を抑える働きが弱まり眠くなります。
適切な使い方であればあまり心配はいりませんが、日中眠りすぎて昼夜逆転してしまったり、食事のタイミングが取れなかったりと、子供の生活に支障が出る時には、医師や薬剤師へ相談してください。

気管支拡張薬(手の震え)

気管支を拡張して呼吸や咳を楽にする薬は、手が震えるなどの副作用が起こることがあります。
用量を調節しづらいテープ剤で起こりやすいです。
量を減らすと改善することがほとんどなので、焦らず医師や薬剤師に相談してください。

おしっこやうんちの色がいつもと違う!?

アスベリン(咳止め)・セフジニルやミノサイクリン(抗生剤)・インクレミン(鉄剤)など、これらの薬を服用すると尿や便の色がいつもと異なり、赤や青緑・黒色になる場合があります。薬が代謝されたり、飲食物などと反応して起こるものであり、自然なことなので心配する必要はありません。

電話相談窓口

お薬のことで困ったときにはまず、かかりつけの薬剤師へお気軽にご相談ください。
夜間や休日など、かかりつけの病院に行けない時や、緊急で病院にかかるべきなのか迷った時には下記の相談窓口も活用してください。
厚生労働省が事業として行っている相談窓口です。

副作用や薬に関する心配事があったとき

PMDAくすり相談窓口:03-3506-9457

受付時間は月曜日から金曜日の 午前9時から午後5時まで(祝日・年末年始を除く)

他にも日本薬剤師会や、各都道府県に設置されたくすり相談窓口などもありますのでお住まいの地域の相談窓口を事前に確認しておきましょう。

医薬品副作用被害救済制度

救済制度相談窓口:0120-149-931

医薬品副作用被害救済制度は、正しく薬を使ったにも関わらず、副作用が起きてしまった人に対して医療費の実費や生活保障をすることで救済する制度です。ただし、用法用量を守らない、他の人の薬を使った場合などは保証を受けることができません。

お子様の場合、大人と違って抵抗力が弱く、内臓の働きも十分ではないため、薬の影響も大人とは異なります。副作用が出ていても言葉で不調を正しく訴えられないこともあります。発疹などわかりやすい症状の他にも、呼吸がしにくそうだったり、だるそうだったりと気づきにくい場合もあります。薬を飲ませた後は変化を見逃さないように、注意深く様子を観察しましょう。