株式会社フォーラル

ひかりちゃん学級

Hikari chan's Class

予防接種

予防接種は何のために打つの?

大きな目的として2つあります。
  • 自分自身が病気を予防したり、重症化を防いだりして自分の健康を守るため
  • 他人に感染するのを予防して、社会の健康を守るため
予防接種によって自分の健康のためであることはもちろんですが、社会を守ることにも重要な役割を果たしています。

予防接種を打てば病気にかからない?

絶対に病気にかからなくなる訳ではありません。
一度免疫がつけば長期間そのウイルスと闘えるものもありますが、徐々に免疫が落ちてしまうため追加接種が必要なものや、インフルエンザウイルスのように季節によってウイルスの遺伝子が変わるため、毎年接種が必要なものもあります。

予防接種はどのように効くの?

ウイルスの一部分またはウイルスから取り出したものを用いて、感染しない程度の強さで「免疫*」をつけるように働きます。
*免疫とはウイルスなどの病原体が身体に入ったときに闘う抗体ができた状態のことです。

予防接種は主に3種類

生ワクチン

病原体となるウイルスや細菌の毒性を弱めて病原性をなくしたものを原材料として作られます。
毒性を弱められたウイルスや細菌が体内で増殖して免疫を高めていくので、接種の回数は少なくて済みます。十分な免疫ができるまでに約1ヵ月が必要です。

不活化ワクチン

病原体となるウイルスや細菌の感染する能力を失わせたものを原材料として作られます。
自然感染や生ワクチンに比べて生み出される免疫力が弱いため、1回の接種では十分ではなく、何回か追加接種が必要になります。接種回数はワクチンによって異なります。

トキソイド

病原体となる細菌が作る毒素だけを取り出し、毒性をなくして作られます。
不活化ワクチンと同じく、数回接種して免疫をつけます。

*新型コロナウイルスの予防接種に用いられているものは、上記3種類とは別の新しいタイプのワクチンです。

副反応が起きても打った方がいいの?

予防接種により、接種部位が腫れたり、発熱したりする副反応が起こることがありますが、ほとんどの場合は一時的なものです。
重い副反応である「アナフィラキシーショック」は非常にまれであり、接種後すぐに起こることがほとんどで、対応も確立しています。医療者がすぐに対応できるよう、接種後15~30分は院内などで安静するように指示されることが多いです。
今までアナフィラキシーショックを起こしたことがある方は注意が必要なので、前もって医師に伝えるようにしましょう。

予防接種によるメリットと、副反応によるデメリットを比較した上で接種の判断をしますが、副反応を恐れて予防接種を受けない人が増えると、予防できるはずの病気に感染してしまったり、その病気が流行してしまい周囲の人が危険にさらされたりすることがあります。

例えば、風疹ワクチンは妊娠中の方は接種できないのですが、妊娠中に風疹に感染すると赤ちゃんが「先天性風疹症候群」と呼ばれる心臓の病気や難聴などの病気をもって産まれることがあります。周りの方がワクチンを打って予防することが非常に大切です。

予防接種を受ける前後はどのようなことに注意した方が良いの?

接種前

予防接種は体調が良いときに打つのが原則なので、体調に何らかの不安があるときは必ず事前に医師に相談しましょう。

接種後

接種後15~30分程度は接種場所で様子を見て、その後も副反応には注意しましょう。

不活化ワクチンは1週間、生ワクチンは4週間が、副反応に注意が必要な時期です。

発熱などがあっても基本的には安静にしていれば大丈夫です。子どもの場合も、水分が摂れていて元気であれば受診せずにそのまま様子を見ましょう。
参考:厚生労働省、ワクチン.net